商品陳列に役立つ配色ルール
陳列は配置や売りたい商品を目立つ位置に置くだけではなく、配色を意識して陳列棚および売場全体の見栄えをよくすることが大切です。
商品陳列に役立つ配色ルールをまとめました。
配色ルールの基本「色相環」
色相環とは様々な色を並べる際に、もっとも綺麗になる順番を表したものです。
12色や20色など複数の分類手法がありますが、今回はもっとも分かりやすく4色の基本で説明いたします。
色相環の基本は以下の順番で並べることです。
「赤 → 黄色 → 青 → 紫」
12色で表す色相環の場合、最初の4色は「赤 → 赤み橙 → 黄み橙 → 黄色」になります。
4つの基本色の中間色が入ったものが12種や20種の色相環だと覚えておけば問題ありません。
明るさのポイント
4つの基本になる色相環の表現を変えると以下のようになります。
- もっとも暖かみのある色(赤など)
- もっとも明るい色(黄色など)
- 他の3項目に該当しない青や緑
- もっとも暗い色(紫など)
陳列する商品がどの色なのか分からなくなった時は、それぞれの商品の明るさと暖かみで置く順番を考えてみてください。
定番は色相環or統一
全てにおいて色相環のように色とりどりのカラフルな陳列にすれば良いとは限りません。
同じ色の商品だけを集めることで、統一感が出て棚全体を目立たせることができます。
複数の色を組み合わせたい場合に、色相環の順番を意識することを覚えておきましょう。
白と黒の扱い
配色ルールおよび色相環に白と黒の定位置はありません。
白と黒は馴染みやすい色なので、全体のバランスを崩さないことだけ意識してください。
主な陳列事例をご覧ください。
- 白か黒の商品だけを並べて統一感を出す(シックな印象が強まります)
- 白と黒の色だけを集めたモノクロの陳列にする(オシャレな雰囲気になります)
- 色相環の中間に白と黒を挟んでいく
- 色相関の最初に白、最後に黒をまとめて置いておく
簡単にまとめると、カラフルな色を使う陳列棚において、不自然だと感じる位置に白と黒を集中させなければ問題ありません。
色の間に白と黒を散らすのであれば、ある程度は等間隔にすると良いでしょう。
明るさのルールで考えた場合、白はもっとも明るい黄色付近。
黒はもっとも暗い紫付近に置こうとする方が多いです。
それでも問題ないのですが、白と黒は他の色を邪魔しませんので棚の端っこに置くのも定番の形です。
迷ったら色々と試してみる
配色ルールに色相環が重要なのは、並べた際に違和感なく視覚へ入ってくるからです。
何も考えずに陳列していた棚があれば、色相環を意識した配色ルールに並び替えてみてください。
様々な色が無造作に置かれていた棚よりも、きっと良い印象を抱きますよ。
このように商品陳列は全体を見た時の印象や雰囲気が大切です。
色相環のルールを守るのがセオリーですが、仕組みを理解できないのであれば自分が思うがままの配色で並べてみてください。
そして、陳列担当者や店長、他のスタッフから見てしっくり形であれば、お客さんからの印象もよくなって売上に良い影響を与えます。
色々と試している時間がない場合は、色相環か統一感のある配色にするのが無難です。
実際には配色の区分が分かりやすい色ではない商品が多数あるものです。
基本を理解して臨機応変に対応できる意味で、当サイトは簡略化した4色の色相環で紹介しました。
「赤(暖かい色) → 黄色(明るい色) → 青(その他) → 紫(暗い色)」
この順番だけでも覚えておけば、きっと従来より見栄えの良い商品陳列ができますよ!